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オモシロ たんけん倶楽部



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『鳩ケ谷寄席に行ってみました!』

 
鳩ケ谷駅2階の市民センター「ダヴ」で年4回開催されている『鳩ケ谷寄席』。
浅草や上野に行かなくても、本物の芸を鳩ケ谷で観られるとあって人気も上々!
地下鉄開通と同時にスタートして、もうすぐ10年。
運営しているのは、市民ボランティアの「鳩ケ谷を面白くする会」さんです。
そこで鳩ケ谷寄席にお邪魔をして、その舞台裏を覗いてみました。




《1時間半前から並ぶ常連さん》

 この日は第38回の鳩ケ谷寄席。
開場は午後6時、開演は6時30分ですが、寄席の準備は2時過ぎから始まります。
3時頃になると、鳩ケ谷を面白くする会の男性スタッフもぞくぞくと集まってきて、提灯を付けたり、演台や金屏風を運んで舞台作り。
「定年後、ボランティアで参加しています」という男性や商工会青年部の人もいました。
平均年齢はやや高めのようですが、みんな元気はつらつ。鳩ケ谷を元気にさせようという頼もしいグループです。
「今日は補助イス、どのくらい出す?」
前売りチケットの売れ行きによって補助イスの数を調整、今日は170席を用意しました。
5時になるとまず前座の春風亭朝呂久さんが楽屋入り。
「おはようございます!」
開演1時間半も前だというのに、もう年配のお客さんが1人、2人とやってきました。
早く来て前の方の席を確保するのだそうです。
2番目に楽屋入りしたのは二ツ目の林家ひろ木さん。
「今日はサービスで三味線もやりますので、音を拾ってください」と音響さんと打ち合わせ。
ひろ木さんは林家木久蔵(現・木久扇)さんのお弟子さん。カメラを向けると芸人さんの顔になりました。
楽屋には柳家喬之進さん、桂文雀さん、紅一点の三遊亭粋歌さんが次々にやってきて、楽屋も大賑わい。
「お弁当、お先に頂いてます」
落語家さんの世界は上下関係が厳しいようで、先輩への挨拶は欠かせません。
最後にやってきたのは、おしゃれな帽子を被った古今亭志ん橋師匠。
どの芸人さんも私服だと、とても落語家さんには見えません。
それにしてもポスターの似顔絵、似てますねえ。
落語家さんたちの間でもこの似顔絵ポスターは大評判のようです。
似顔絵を描いているのは冨田さん。チケットもプログラムもすべて手作りなんですって。



《笑いの渦につつまれた会場》

 大勢の人が並んだので5分前に開場。
青いハッピを着た面白くする会のオバさんたちが「いらっしゃいませ!」ともぎり。
オジさんはパンフレットを渡します。
会場には威勢の良い出囃子が流れて、6時30分開演。
司会の女性が注意事項を説明した後、いよいよ鳩ケ谷寄席のはじまり、はじまり!
トップバッターは、ちょっと太めで笑顔が可愛い前座の春風亭朝呂久さん。
 演目は「道灌」。
大きな声で観客を惹きつけ、とても前座とは思えない堂々とした落語でした。
2番目に登場したのは、林家ひろ木さん。
 演目は「高砂や」。
プログラムによると、早稲田大学卒業とあります。
最近は落研出身の落語家さんが多くて、みんな高学歴なんですって。
「サービスで三味線をやります」とひろ木さん。
わざとヘタに弾いて大爆笑でした。
次に登場したのは柳家喬之進さん。
 演目は「そば清」。
物を食べる噺が得意だけあって、そばを食べるしぐさは絶品。
「どーも〜」という独特の言い方が妙に気になって、思わず笑ってしまいます。



《こんなに笑うのは久しぶり》

 「こんなに笑うことって普段の生活の中ではないでしょ。
だから鳩ケ谷寄席は大好きなの」と70代の常連さん。
確かに笑いは健康にいいですよね。
「こんなに笑うのは久しぶり」というおばあちゃんの気持ち、わかるような気がします。
中入り前は今年真打になったばかりの桂文雀さん。
 演目は「猿後家」。
猿に似ている後家さんに「猿」という言葉は禁句。
でもついつい言ってしまうんですよね。
文雀さんは6年前にも一度出演しているそうですが、「今年、真打になりました」と言うと会場から温かい拍手。
若手落語家さんが成長していく姿を見ることが出来るのも、鳩ケ谷寄席ならではです。
なかなか雰囲気のある落語家さんでした。
中入りでトイレ休憩のあと、登場したのは三遊亭粋歌さん。


女性の落語家さんです。
 演目は「紀州」。
女性の落語家さんが登場すると雰囲気も一変。
明るい笑顔が可愛いですね。
いよいよ本日のトリ、古今亭志ん橋師匠の登場です。
お坊さんのようなつるつる頭がトレードマークの志ん橋さんは、落語の専門誌「東京かわら版」の今月の表紙にもなっていた落語家さんです。
古今亭志ん朝さんのお弟子さんで数々の受賞歴のある実力派。
さすが、出てくるだけで一味も二味も違う雰囲気が漂います。
 演目は「掛け取り」、名作落語の一つです。
噺の舞台は大晦日。
溜まった勘定の掛け取りを「相手の好きなもので追い返してしまおう」と次々と追い返すのですが、言い訳の数々はまさに絶品。落語がこんなに面白いものだとは思いませんでしたねえ。
落語家さんと観客との間が近いので臨場感がすごい!
観客のみなさんも大笑いをして満足そうに帰っていきました。


《来年は10周年》

 落語家さんたちも演じやすい舞台だったせいか、9時に終わる予定が10分程延長。
「ここは駅の上なので近くていいですね」と志ん橋さん。
「また呼んでください」と帰って行きました。
10年前は、客層も鳩ケ谷の人ばかりだったそうですが、最近は川口市の人が半分を占め、東京からのお客さんもいるそうです。
お世話をしてくださっていた柳家小せん師匠が亡くなられてからは、お弟子さんのせん八師匠が面倒を見てくださっているそうですが、鳩ケ谷を訪れた芸人さんたちは数知れず。
いや?
素晴らしい活動をされていますね。
片づけも手際よく終わって、鳩ケ谷を面白くする会のみなさんお疲れ様。
次回は来年の2月25日(金)。
今度はどんな芸人さんが来るのでしょうか。
5月は10周年記念なので、スゴイ企画を考えているそうですよ。




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