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ハト豆ねっと


オモシロ たんけん倶楽部



オモシロ たんけん倶楽部

 平成22年度の環境講習会 週末自然教室(5回コース)が行われている。
身近かな自然を知ろう・遊ぼう・考えようをコンセプトに緑でつなぐ街づくりを目指しての環境講習会。
3回目の今回は、8月21日(土)9時30分から。
青少年会館第一体育室、湧水公園で

『夏の湧水公園観察会
■■〜ザリガニ博士になろう〜』


子供たちに自然とのふれあいを通して、自然環境の大切さを伝えたい!
都市化の進む鳩ケ谷の自然生態系はどうなっているのか、「ザリガニ」につられて行ってみました。



《この講座で、あなたもザリガニ博士になれる!》

 会場はもうわいわい、楽しそうな雰囲気で満ちている。
やっぱり夏休み中だから、親子で参加が多いようだ・・・と思いながらあたりを見渡すと以外に年配のおじさん、おばさんもいる。
みんな環境に関心があるんだなあ。
 第1部の講習。
「ザリガニものがたり」と題して、講師は埼玉県環境教育アシスタントのザリガニ博士・三浦青児さん。
「みなさん、ザリガニをつったことありますか?」
「あるー!」元気に手をあげる子供たち。
昔の少年、少女たちも「よく小川や田んぼでザリガニつりやったよ」
「私、ザリガニ食べたことある」などと懐かしそう。
「みなさんはこの植物の名前を知っていますか?」
アメリカオニアザミを手に、「もともとそこに住んでいた生物、在来生物が外来生物によって自然の生態系が崩されて、日本古来の生物が絶滅の危機にさらされてる」と環境問題から講座がはじまった。
「たしかにそんな話をよく聞くよ」
「日本は外来種天国といわれているんだって」
「日本だけでなく世界各地に住む生き物は、長い時間かけてその環境に合うように進化してきたのに、それをよそから入ってきた生物によって、自然の生態系がこわされてしまうのは生物にとってもよくないことよね」
みんな熱心に講師の話に耳をかたむけている。
日本には動植物を含めて約2000種類の外来生物が生息しているという。
そのトップにあげられるのが、「アメリカザリガニ!」だ。
アメリカザリガニは83年前に食用のウシガエルの餌としてアメリカから輸入されて、日本ついたときには、わずか20匹しか残っていませんでしたが、すぐにたくさん増えていった。
でも、どうして環境も違うのにそんなにすぐ増えていったんだろう?
「日本にはアメリカの川や池ににた場所がたくさんあったことや、アメリカザリガニを食べる生き物が少なかったせいらしいよ」
それよりもびっくりしたのはザリガニは、なんと一日で4kmも移動するという。
アメリカザリガニが広範囲に生息するわけが納得した。
日本に棲むザリガニはニホンザリガニ、アメリカザリガニ、ウチダザリガニの3種類。
ニホンザリガニの体長は5cmほどで、両眼の間の突起が鈍角。アメリカザリガニ(外来種)の体長は10cmほどで、両眼の間の突起が鋭い。
ウチダザリガニの体長は15cmほどでハサミの付け根が白色が特徴だ。
食べ物はヤゴ(トンボの幼虫)、池や川の小魚、落ち葉や水草など。
ザリガニ博士・三浦さんは「ザリガニの仲間は世界中にいるけど、里山(里川)がなくなると生きていけない。在来種が守られ豊かな生物を育んでいくために、自然の里山をつくっていきましょう」と講座をしめくくる。
続いて「ザリガニクイズ」の講師はビオトープ管理士の戸沼雪江さん。
みんなを飽きさせない楽しい話術でクイズを盛り上げる。
問題は全部で8問。ザリガニについてのクイズの回答と、「アメリカザリガニはこれからどうしたらいいか」
みなそれぞれに環境・自然の生態系について考えをまとめ発表した。
「外来生物を駆除し環境を整備し、いろいろな生き物が棲めるようにする」
さすがに環境講習会に参加する人はすばらしいと感心。
パチ、パチ、パチ!クイズ正解で見事「ザリガニ博士」に選ばれたのは小学4年生の男の子とその昔にザリガニつりをして遊んだだろう中年の女性の方でした。
さあ、いよいよお待ちかねのザリガニとり!
そのまえに釣り竿づくりです。餌はスルメイカ。大人も子供もみんな、ニコニコ楽しそう!




《自然の不思議さ、面白さを知ってもらえたら・・・》

 第2部は湧水公園でザリガニとりの実習です。
みんな手づくりの釣り竿とバケツと網を持って、チームごとにひとかたまりになってザリガニつりに挑戦。
それぞれお目当ての場所でザリガニつりに夢中で、もう早々とザリガニをゲットした人もいる。
いいなあ。それにしても「ザリガニ」っていうとなんでこう興奮するんだろう?
かつてザリガニつりをやったことのある人はもちろん、ない人でもなつかしい故郷の子供のころを思い出すといった人がいたけどなんとなくわかるなあ、その感じ。
私たちもやってみようよ。
「ねえ、どの辺が釣れるの?」
「そんなにじっとしていてはダメよ。竿を少し動かして、餌のスルメを泳がせなくちゃ」
隣では親子のグループが、網で掬ったザリガニを指さしながらなにやら大騒ぎのご様子!
「ほら、はやくザリガニをつかまえて!」
「えー、ぼくは今、そんな心境になれません」
おい、おい、君は何しに来たんだ?心の中でツッコミをいれる。
じっくり腰を落ち着けて真剣に釣り糸を見つめている人。
あっちへバタバタ、こっちへドタドタ動き回って結局1匹も釣れなかった人。
おばあちゃんとお孫さん、小学生の親子連れ、お父さんと息子、あかちゃんを連れた家族など参加者は17名。
ザリガニ博士の三浦さんはあちこちでザリガニについて質問ぜめ。
はとがやに里山をつくる会・(財)埼玉県生態系保護協会鳩ケ谷支部の人もボランティアで協力していろいろ世話をしていた。
もうひとりのザリガニ博士・埼玉県環境アドバイザーの藤波不二雄さんも子供たちの質問に丁寧に答えている。
あっちでは環境グリーンエンジニアの宮下さんが生態系の調査のため湧水公園に棲んでいる生物をとっている。
「これはなんですか?」
「水中昆虫のタガメです」
小川や田んぼの中の草や底にいるタガメは環境の悪化でゲンゴロウとともに減ってしまってるという。
ここにも失われた自然の影響がある。
鳩ケ谷は初めてという宮下さんは「ここ湧水公園は都市部なのに水、池、緑など多様性がある。身近な環境を大切にしてほしい」と話していた。
それにしても湧水公園の水は汚い。その原因について三浦さんに話を聞いた。
「昔は自然の植物の葦やガマの穂などが水の浄化作用をしていたが、自然環境を無視して公園整備を行った結果と考えられる。いま、自然環境の修復を考え昔ながらの里山をつくろうとしている」
ザリガニ最高9匹を釣ったのは、お母さんとぼくたち兄弟3人のグループ。すごい、すごい!
湧水公園をきれいにするためにとゴミを拾っている人。さすがは環境対策課!
和気あいあい、楽しみながら自然を学んだ一日。
大人でも子供でも自然の仕組みを正しく理解するには理屈じゃなく、自然にふれることが大切だと改めて思った。

次回は、10月23日(土)第4回 秋の湧水公園観察会〜自然と遊ぼう〜。
(ネイチャーゲームで自然と遊ぼう・虫の観察をしよう)です。
「この環境講習会を通して、自然の不思議さ、面白さを知ってもらえたら・・・」の言葉が印象に残った。
ねえ、知ってた?
「ザリガニのおしっこって肛門から水をすい、鼻の横のおしっこの穴からするんだって」
私たち、今日一日でりっぱなザリガニ博士になっちゃた!




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