目次へ

ハト豆ねっと


おしゃべりインタビュー



ハト豆記者のおしゃべりインタビュー!

今月の話題の人は

鳩ヶ谷氷川神社の神主さん
『嶋田土支彦』さんです。


■■■神社は心の癒しの空間
■■■■■■■■伝統を守りながら頑張る若き神主さん


 四季折々に美しい風景を見せてくれる鳩ヶ谷の氷川神社は、614年もの歴史を持つ由緒ある神社です。お正月には、今年1年の健康と幸福を願って、毎年たくさんの人たちが初詣にやってきます。旧日光御成街道の真ん中でずっ〜と鳩ヶ谷を見守り続けたこの神社には、お宮参りや七五三、節分、夏祭り、おかめ市・・・と鳩ヶ谷の風物詩がいっぱい!
 そこで、宮司の次男である権禰宜(ごんねぎ)の嶋田土支彦さん(29歳)にその生活ぶりをインタビューしてみました。


ハト豆:

宮司さんはお元気ですか?

嶋 田:

はい。父の精一(60歳)は17年前から透析をしておりましたが、3年半程前に脳梗塞で倒れまして、例祭などには参列しておりますが、現在は自宅療養をいたしております。ですから兄(久仁彦さん・31歳)と私が主に神主の仕事をしております。姉も神職の資格を持っておりますが事務的な仕事をしております。

ハト豆:

ご家族は?

嶋 田:

私は妻と3歳の娘、それから産まれたばかりの娘がおります。神社の裏に両親と兄、姉、家族みんな一緒に住んでおります。こういう仕事ですから、みんなで力を合わせて仲良くやっております。

ハト豆:

神社に生まれ育ったことをどう思いますか?

嶋 田:

私が神社の手伝いを始めたのは中学1年生のときでした。家が神社だったので必然的に袴をはくようになって、その頃はうろちょろしていただけなんですが、国学院大学の神道学科に進学して専門的なことを学ぶうちに転機というか、今までとは全く意識が違ってきました。それともう亡くなって7年になるんですが、祖父の存在が大きかったですね。父は病気がちで入院したりしてましたので、あまり一緒に遊んだ記憶がないんです。祖父はとても物知りで優しい人でした。周りの人たちからも尊敬されているような存在でしたので、私もいろいろな影響を受けました。ですから神主になることは自然な流れでしたね。ただ高校卒業の頃には、友人たちから「お前は決まった道があるからいいよなあ」と言われ、その時ばかりはちょっと嫌でしたね。

ハト豆:

神主になられたのは大学卒業後ですか?

嶋 田:

はい。私個人としては外の神社で勉強してからと思っていたのですが、祖父が脳梗塞で車椅子生活になりましたので卒業と同時に家に入らなくてはいけない状況になってしまいました。大学在学中も家の手伝いをしながら2部に通っていました。13歳の時に袴をはいてからは16年くらいになりますが、本格的に神主の仕事をし始めたのは高校を卒業してからですから、もう10年になります。

ハト豆:

神主さんの生活は?

嶋 田:

小さい頃は、お正月は忙しいのでほとんどほったらかされていましたね。ですから普通の家に生まれてたらどんなお正月を過ごせるんだろうってずっと思っていました。みんな旅行に行ったりしてるのになんでうちは・・と思った時期もありました。今は月に3回、朝5時からお祭りがありますので、4時ごろに起きています。

ハト豆:

神社の行事は?

嶋 田:

1月は「初詣」、2月は「節分」「祈年祭」、3月には「ランドセルお払い式」というのがあります。初めてランドセルを買ったときに6ヵ年の学業成就・交通安全を祈願するものなんですが、授与品として小型のランドセル型のお守りをつけてもらっています。7月には「茅の輪くぐり」、「七夕」、「夏祭り」があります。茅の輪は神職が全部、かやを刈って緑のまま鉄の輪に手作りで巻いていくんです。10月には「例祭」、11月は「七五三」「新嘗祭」、12月は「おかめ市」などがあります。おかめ市も今年95年目を迎えました。



ハト豆:

最近、気になることは?

嶋 田:

七五三詣をされた方には授与品をお渡ししているのですが、最近の親御さんはまず何を貰ったのか袋の中を確認される傾向が強いですね。そういう姿を見ると神社としてはとても残念な気持ちになります。本来はまず祈願をすることが大切なんですが、祈願料に対して何を貰ったかということが気になるようで、これも時代の流れなのかなと思います。神社としても伝統文化というのは守り受け継いでいくものだと思っているのですが、時代の流れを読んでいかなくてはならないとも思っています。今の若い人たちの信仰心ということを考えたときにどのようにしていったらいいのか、考えます。最近は「写真屋さんが混んでいるので時間を遅くしてください」という電話が非常に多いですね。まずは神社にお参りするのが先だと思うのですが、今は写真屋さんで写真を撮ってから神社にお参りするという人が多いですね。それに子どもを注意したり、叱る人が少なくなりました。お母さんも自分中心で子どもが何をやっていても自分が他の人としゃべっていると子どもはほったらかしです。

ハト豆:

良かったことは?

嶋 田:

隣が小学校ということもありますが、時折ランドセルをしょった小学生が何かお願い事をしているのか、鈴を鳴らしてお参りをしていく姿を見かけることがあります。そんな風景を見ると安心するというか嬉しくなります。私は神社は心の癒しの空間であると思っています。不安をお持ちで相談にやって来られる方が、御祈願をした後に「心のモヤモヤが取れました。ありがとうございました」と言われたときにはとても嬉しく思いますね。

ハト豆:

趣味は?

嶋 田:

高校のときからアイスホッケーをやっておりまして、今も週1回やっています。しばらくやっていなかったんですが、5年前からまた社会人チームの「サンジャーズ」でディフェンスをやっています。浅草の仲見世通りの人たちが何かスポーツをやろうよということで始めたチームなんです。

ハト豆:

これからの抱負は?

嶋 田:

今までは神社と地域の方とのつながりが少なかったのではないかと思います。私は、地域の方と神社は一体となっていかなければならないと考えています。子どもたちを取り巻く環境も悪化しています。心の教育として神社ができることをしていかなくてはと思い、七夕の時には隣の小学校1年生の教室に竹を持っていって飾りつけとお願いして、それを神社に飾っています。学校帰りに自分の飾りつけをしたものを子どもたちが見に来る、お父さんやお母さんも一緒に見に来るということで若い人たちにも神社に足を運んで貰う。宗教ということではなく、地域の人たちにも手伝って頂いて、子どもたちのために何かしたいと考えています。年配者の人たちに聞くと昔は境内が遊び場だったというんですね。私はそれを取り戻したいと考えているんです。七夕をきっかけに神社の境内が子どもたちの遊び場になればいいですね。それから、来年に老朽化した社務所と参集所の建て替え工事を行います。新たに地域の人たちにも気軽に使っていただけるような神社会館を設ける予定で、有名デザイナーの方に設計をお願いしています。神社と会館の2つの顔を持ったもので鳩ヶ谷のランドマークになればと考えています。会館ができれば夏休みの親子イベントなどもやってみたいと思っております。

ハト豆:

ありがとうございました。


ホームページ:鳩ヶ谷氷川神社




目次へ