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ハト豆ねっと


おしゃべりインタビュー


今月の話題の人は鳩ヶ谷の野鳥博士

埼玉県・環境アドバイザーの
『藤波不二雄』さんです。


■■■鳩ヶ谷にツバメがほとんどいなくなった!

■■■■■■野鳥を通して環境問題に取り組む・・藤波不二雄さん


 桜町6丁目に住む藤波不二雄さん(60歳)は野鳥のことなら何でも知っている野鳥博士です。
現在は、(財)日本鳥類保護連盟の専門委員、埼玉県の環境アドバイザー、一級環境管理士、埼玉県生態系保護協会の会員として活躍、日本はもちろん世界各地の野鳥をウォッチングする自然案内人!
子どものころから海鳥が大好きだったという藤波さん、野鳥の観察歴は50年!日本の鳥ならすぐ分かるんですって!撮った野鳥の写真も数え切れず、「埼玉四季の鳥」(埼玉新聞社)や「野鳥と友達になろう」(あかがね出版)など数多くの本を分担執筆されています。
鳩ヶ谷でも「野鳥の観察会」の講師をしたり、失われつつある鳩ヶ谷の自然を克明に観察した『鳩ヶ谷博物誌』を発行されています。そのウェブ版が「ハト豆おすすめサイト」に掲載されているので見てくださいね。
鳩ヶ谷の環境も変わって野鳥も少なくなってきました。野鳥は自然環境に敏感な生きものです。3年前に早期退職してサラリーマン生活にピリオドを打ち、野鳥を通して環境問題に取り組む藤波さんに鳩ヶ谷の野鳥はもちろん、世界の珍しい鳥との出会いもインタビューしてみました。


ハト豆:

野鳥の観察を始められたのは?





藤 波:

鳥の方は長いですね。もう50年ぐらいになります。子どものころから昆虫採集が好きで中学・高校では生物クラブに入っていました。高校1年の時に採集に行っていた尾瀬が次の年から立ち入り禁止になったんです。それからは本格的に鳥だけををやるようになりました。私は製薬会社で動物の検疫の仕事をしていたんですよ。本当は動物園に入りたかったんですけどね(笑)。野鳥の観察は趣味で続けていて日本野鳥の会に入ったのは20歳の頃です。海鳥が好きなので日本全国いろんなところに行きました。『淀川ネイチャークラブ』の立ち上げに関わったのは大阪に転勤になったときです。(現在も副会長)「矢倉海岸を訪れた野鳥たち」や「十三干潟の野鳥」写真集を出したのもこの頃です。

ハト豆:

バードウォッチングのツアー講師もやっておられるんですね。今までに行かれた所で印象に残っているところは?

藤 波:

面白いのはコスタリカやアフリカですね。1回行くと200種位の鳥が見れます。この間行ったコスタリカではカラフルで珍しいハチドリの観察をしてきました。細長いくちばしで花の蜜を吸うんですよ。でも7年前に行ったときと比べて環境も随分変わりましたね。原生林が減ってヤシなんかが増えてるんです。今、熱帯雨林はどこもそうですね。マレーシアもヤシやゴムになっています。その大半が日本に輸出されてるんですよ。森林を伐採して畑に変えちゃうんですね。地球温暖化でアラスカなんかも氷河が溶けて塩害がおきています。


ミドリボウシテリハチドリ(左)・バラエリフトオハチドリ(右)


ハト豆:

日本はどうですか?

藤 波:

変わりました。一番大きいのは干潟です。海岸の干潟はほとんどなくなりましたね。例えばディズニーランドとか葛西臨海公園なんかは全部海だったんです。干潟が無くなるとゴカイ類とかカニ類とかの食物が無くなり、渡り鳥のエサがなくなるんです。ですから日本にやってくる渡り鳥が随分減ってしまいました。

ハト豆:

鳩ヶ谷の環境は?

藤 波:

随分変わりましたねえ。まず農地がなくなりました。90%位なくなったんじゃないでしょうか。例えばツバメを例にあげると衣食住の衣は持っていますが食と住は農地に頼って生きてきたんですね。それが農地がなくなってますから今、鳩ヶ谷にほとんどツバメはいなくなりました。多い時で160以上の巣があったんですが、今年はまだ5つしか見つけていません。桜町5丁目の民家や福祉センターなどに巣がありますよ。ツバメのことは「郷土はとがや」にも連載しています。

ハト豆:

鳩ヶ谷には何種類の鳥がいるんですか?


ベニマシコ

藤 波:

そう聞かれると難しいですね。いままでの記録では112種類くらいあるんですが、実際に1年間で見られる鳥はせいぜい40種くらいです。特に多いのがカモ類で冬ですね。ほとんどが芝川と見沼用水の一部で観察できます。今年、「ベニマシコ」という珍しい鳥がはじめて記録されました。街の中では12、3種類ですね。カラス、ヒヨドリが多いんですが、キジバト、オナガは減ってきているんです。

ハト豆:

今後の活動は?

藤 波:

今、主にやっているのは芝川第1調整池(工事中)での野鳥調査と見沼たんぼの一角に川口市が「見沼自然の家」を作ってるんですが、土・日は埼玉県生態系保護協会が管理して、それ以外の曜日は「川口グランドワーク」(行政と企業と市民が協力して環境改善活動を行っている)が管理しているんです。その人たちと協力して、県からたんぼを借りて子どもたちと稲を作ったり、炭焼きをしたり、いろんな活動をしています。そこにいま30年をかけて遊水池を作っているんです。東側の遊歩道には林を作りましたが、ここにオオタカが生息しているんですよ。いずれは彩湖と同じような形になるんですが、いま埼玉県生態系保護協会とか見沼たんぼを守る会とかの人たちが県と話し合って、この中をただの池でなく生物が住めるような多様性のある環境にしていこうと話し合っています。鳩ヶ谷では郷土資料館で何度か講演させて貰って、今年も自然観察会をやってほしいと言われています。環境教育の一環で小学生が家に勉強に来たこともあります。鳥のことならいつでもお話させていただきますので気軽に声をかけてください。

ハト豆:

ハト豆:ありがとうございました。


芝川第一調節池工事現場並びに周遊道路の並木(差間)


参考サイト:おすすめサイト 鳩ヶ谷博物誌




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